多くの日系レストランがあるベトナム・ホーチミン。現地で仕入れることが出来る食材も年々多くなってきているが、「本物の日本食」を作り上げるには絶対的に必要な日本からの輸入物。私達の身体に慣れ浸しんだ調味料や品質の高い加工品など、ないものは無いと言っても過言ではない品揃えで飲食店を支えるSimBaの代表、Binhさんにインタビューすることができた。
鈴木 SimBaの概要を教えて下さい。
Mr. Binh 日本の食品と飲料を輸入し、日系レストランやホテル、スーパーマーケットとコンビニエンスストアに供給しています。2004年から始めたので今年で創設して17年目の企業です。ベトナムには4つのオフィスがあり、メインとなるホーチミンの他にハイフォン、ダナン、ハノイ、ニャチャンです。売上の70%が日系レストランとホテルへの売上となっております。
鈴木 なぜ日本の物を扱うビジネスを始めたのですか?
Mr. Binh 17年前、ダナンで日本の商社に働いておりましたが、勤めていたダナンの支店が合併することになり、ホーチミンへ異動になりました。ホーチミンで初めて日系レストランに食事をして、日本の食材に興味を持ったことが、このビジネスを始めようと思ったきっかけです。当時は、ホーチミンに日系レストランが17店舗くらいしか無く、ベトナム全土でも40店舗くらいでしたね。本当に今とは全然違いますよね。そのほとんどが今もホーチミンで営業してます、「Sushi Bar」さんや「K Cafe」さんなど、言い出したら切りがないくらいです。
鈴木 現在何店舗のレストランさんとお付き合いがあるのですか?
Mr. Binh ベトナム国内でおよそ800店舗になるかと思います。長く商売を続けておりますので、レストランさんへの認知は高いと自負しております。おそらくほぼ全ての日系レストランさんに契約していただいていると思います。
鈴木 どの様に日系レストランを開拓したんですか?
Mr. Binh レストラン訪問をする営業チームがあり、弊社からアプローチするのがメインです。最近では紹介や口コミで広がっておりますが、もちろん最新のレストランなどのオープン情報はチェックしてます。また知り合いのお店から情報を得たりして常にアンテナを張っていますね。
鈴木 日本人のスタッフはいらっしゃいますか?
Mr. Binh 日本語を喋れるスタッフはいますが、日本人はおりません。ベトナム人スタッフで運営しております。パートナーの日本企業がおりまして、定期的にそちらのスタッフが弊社のサポートするために日本から来てくれます。その企業とは売上、利益をシェアする提携を結んでおり、すでに15年ほどお付き合いがあります、信頼関係が出来上がっていますね。
鈴木 SimBaさんにはどの様なラインナップがありますか?
Mr. Binh アイテムが多すぎますので、是非弊社のホームページを見ていただきたいです(笑) お酒は広告の法律が厳しいのでホームページに載せることが出来なく、直接お問い合わせください。
鈴木 他社と比べた強みを教えて下さい。
Mr. Binh 強みは、人気の寿司ネタや加工品、冷凍商品、焼酎や日本酒が豊富なことです。なによりも「お客様目線」を意識しています。例えばレストランさんから、指定の銘柄の焼酎が注文していただいても、酒造様から許可が出るタイミングでしか販売ができません。そのときに他社は他のお酒を提案するところが多いと思いますが、弊社では酒造様に許可が出る為の交渉を行います。もちろん許可が出るまでに代用できる焼酎もご提案させていただいております。
鈴木 輸入の制限品はありますか?
Mr. Binh そうですね、商品としてはこれといって無いです。添加剤に制限があったりすることもありますが、基本的に輸入はどの品も問題ないかと思います。ただ、内臓系は制限があります。これは政府間の同意の問題ですね。肉や魚、そして内臓系が対象でして、こればっかりは僕たちでコントロール出来ない問題ですね。
鈴木 レストラン側へ最低注文ロットはありますか?
Mr. Binh 今のところ、最低ロットはありません。
鈴木 この数年の価格変動はどうですか?
Mr. Binh 価格は毎年上昇しております。日本からの買値そのものが上がっていますので。私達にも影響はありますが、お客様に影響が出てしまうのは心苦しく感じております。野菜は国内の商品なので変動はあまりないですが、日本から来る肉や魚は影響してます。自然災害などでの不作や不漁は予測ができないですからね。特に去年のサンマの不漁は本当に酷くて、かなり影響が出ました。
鈴木 どの様に日本の酒造さんやメーカーを決めてアプローチしてるのですか?
Mr. Binh 様々なシチュエーションがあります。例えば日本酒なら、自分たちが飲んでいて美味しい!と思ったら直接酒造にアプローチしておりますし、食品などに関しては、お客様からのリクエストがあれば勿論配慮いたします。時にはジェトロさんなどのイベントで日本のメーカーさんからアプローチしてくれることもありますね。
鈴木 日本の卸しなどからSimBaさんにアプローチすることは可能ですか?
Mr. Binh もちろんです!我々として、輸出するためのライセンスがしっかりあるかを確認いたします。空港までの手続きがしっかりと出来るのであれば、その後は弊社が引き受けます。
鈴木 ベトナムにはどの様な業態・業種のチャンスがあると思いますか?
Mr. Binh 魚や加工品を使用する業態・業種は、まだまだチャンスがあると思っています。日本の魚のクオリティーは本当に良いですし、ベトナム人は魚が好きですからね。
鈴木 最後に、企業名「SimBa」に意味はあるのですか?
Mr. Binh ははは(笑)よく見ていましたね!まず1つはライオンキングのキャラクターの「シンバ」から来ています。更に、ロゴを見ていただくとSimBaの頭が「心」になっていますよね。「シン」と読み方が同じ「心」を使用したのは、真心を持った企業でありたいから、なんですよね。
あとがき
17年間日系レストランを支えているだけあって、たまに出る日本語がとってもチャーミングな代表のMr. Binh。ベトナム全土に800店舗もの取引をしており、彼がベトナムの日系飲食業界を支えていると言っても良いのではないだろうか。政府間の契約により制限がある商品もあるが、今の所飲食店側が求めるものでない物は無いという。出店を考える際は、是非ホームページをみて問い合わせしてみてはいかがだろうか!
shop information
企業名 | SimBa |
---|---|
電話番号 | +84 28 62999700 |
住所 | R1-08-03 The EverRich Building, 968 Ba Thang Hai Street, District 11, HCM |
ホームページ | http://www.simba.com.vn/ |
※上記に掲載されている情報は、掲載日(2020/03/27)現在の情報です。ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がありますので、各店舗へお問い合わせください。
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