株式会社WIN CO.,LTD.は、2019年2月にホーチミンはレタントン通りのヘムに「まるや」を出店後、半年で「やまちゃん」を出店。さらに今後は3号店出店が決まっているという最も勢いのある飲食企業。
今回は、本部長の中野氏、現地責任者の山下氏に「ベトナムでスピード出店ができる秘密」について話を伺うことができた。
クオリティが高いお店がスピード出店ができる秘訣とは?
山下氏)色々ありますが、一つは「食材」ですね。僕らは他の飲食店さんと違って日本から「全て」もってきました。というのも、ベトナムに何があって何が無いのか、全く分かりませんでしたので、食材はもちろん、お皿やおしぼり、カスターにいたるまで日本から持ってきました。ベトナムに滞在してる方々に「安心・安全」なものと提供したい「日本のクオリティをベトナムでも」という思いが強いからですね、妥協はしないです。今はようやくベトナムにあるもの、無いもの、準備できるもなど分かってきましたが、日本から持ってこないといけないものはたくさんありますね。例えば調味料、こちらは日本で作ってベトナムにもってきています。この調味料一つで味が大きく変わって、歴然の差がでます。そういうところから、手を抜かずに拘りをもっていますので、出来上がる商品のクオリティには、自信を持っております。
半年で2店目、他の店舗様に比べて早いですね
山下氏)はい、実は2店舗目の出店時期は1店舗目のオープン前から決めていました。3月には3号店を出店予定で、その後も同じくらいのペースで行こうと思っています。
圧倒的なスピードですが、なぜそこまで出店を早めるのですか?
山下氏)理由の一つは「今いる社員を社長にしたい」という代表の思いがあるからです。もちろん、「ベトナムで雇用するスタッフの生活水準をあげたい」という想いもあります。1年前に入社したスタッフで仕事が出来る子は、1年目に比べて3倍に給与を上げています。頑張ったら評価する、だからスタッフも頑張れる、そのような仕組みにしていますね。意外とそういうお店って少ないと思うんですが、評価することは大事だと思います。
半年に1店舗の出店、大変なこともあるんじゃないですか?
山下氏)そうですね、結構無理はあります(笑)ただ、日本にいるときもそうだったんですが、「社長の想いを僕らが形にしく」というやり方でやってきました。社長の想いに共感しているからこそ、形にしていくことにやりがいも感じますし、日本もベトナムも順調に進んでいるのかなと、思います。
日系が多いヘムの中での集客方法とは
山下氏)一つは日本人が必ず店舗に立つこと、もう一つは「呼び込み」ですね。今は日系のお店で呼び込みをするお店さんも増えましたが、1年前までは殆どなかったんです。実は最初に始めたは代表の山本でして、自ら店舗前に立って呼び込みをはじめたんですよね。
また、日本では価格、商品勝負がメインだと思いますが、ベトナムの場合は「キラーコランテンツ」+「人」を売りにしていく必要があると考えています。キラーコンテンツの鶏料理を気に入って頂き、週3日以上こられる常連さんもいらっしゃいますが、味にブレはないので正直いつか飽きがくると思うんです。そこで「人」の付加価値として、日本人の僕がお客様に溶け込むことで、「食事は食べないけど一杯だけでもええか?」などといって来店して下さるお客様を集客することが可能になるんです。
ベトナム人のマネジメント、人材で意識してること
山下氏)国籍は違いますが、やはり人と人ですので、いい時は褒めますしダメな時はダメとしっかり伝える、ということでしょうか。
記者)ベトナム人は人前で怒られるのが嫌い、と言われますが・・・
山下氏)それは、怒る側・怒られる側の「関係性」かなと思います。
私の場合、バイトの子がミスしたらホール責任者を呼び、あえてその子の前で叱ります。そうすることで、ミスをしたバイトの子も改善の意識をもちますし、責任者もどのようにしたらミスを起こさないか、と考えるようになりますから。
とはいっても、私は普段は怒らない方だと思いますので、スイッチのオン・オフの「メリハリ」が大事かもしれません。
人材採用について
中野氏)求人はフェイスブックくらいですね。多少費用はかかりますが、そこまでかけてないです。実は日本でも求人費はほとんどかけなくて、現在27~28店舗でアルバイト600人ほどおりますが、年間の求人費は300万円くらいなんです。ちなみに社員の募集も、求人広告をかけるということもありません。求人費にお金をかけるくらいなら、社員の給料を上げたほうがいいですよね。社員の条件を良くする方が、社員も嬉しいですし、長く働く要因にもなります。3年前に、求人や給与、待遇など変更して会社の利益率3倍になりました。働き方も改革して残業も0、うちは超ホワイト企業なんです。ベトナムも日本と同じような働きやすい会社にできると思っています。実際、ベトナムスタッフの給料はめちゃくちゃ高いですからね。
山下氏)
おかげ様で皆んな高い意識で仕事をしてくれていますので、私が調理や会計をすることはありません。お客様と楽しく飲むことができます(笑)
今後の展望について教えてください
今後も様々なエリアに出店予定がありますが、「ローカルマーケット」を狙うという考えより、お互いが、ベトナム人、ベトナムという国、WIN-WINの関係がつくれるような出店をしたいと考えています。
また、日本でも新店舗の出店を進める予定なんですが、そこでは飲食だけでなく物販も検討してまして、物販用の商品、例えばマグカップ、コースター、Tシャスなどなどベトナムで作ろう思っています。
一つ、ベトナムで伸びると思う、面白い業態を考えているのがあるんです!「食を売る」というよりかは「遊びを売る」というようなものを。。。内容を真似されると嫌んでこちらには書けませんが、ぜひその業態に興味がある方はご連絡ください(笑)
あとがきーーー
インタビュー中も2人の息はぴったりで、常に笑いありの会談となった。この関係性こそが今1番の勢いを産んでいるのだ。半年に1店舗と、決して簡単ではない道のりをあえて掲げ、実現しているのは、自分自身の背中でスタッフ達に見せる代表の想いと、「人」との関係を大切に、スタッフやお客さんと関わっている現場スタッフが大きく影響しているのだろう。
店舗情報
【まるや】
住所 8A/a15Thai Van lung Quan 1, HCM
電話番号 02836366930
【やまちゃん】
住所 8A/a4 Thai Van lung Quan 1, HCM
電話番号 02836204504
営業時間
17:00~翌01:00
年休無休
※上記に掲載されている情報は、掲載日(2020/03/04)現在の情報です。ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がありますので、各店舗へお問い合わせください。
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